■や行


・ ヤマをあげる
芝居がクライマックスに達したとき、役者が思い入れたっぷりに台詞(せりふ)を言ったり、所作をする一連の動きをいう。元は歌舞伎の「見得」から来ていると思われるが、大衆演劇では歌舞伎ほど様式化された表現ではなく、見せ場を強調するという意味合いが強い。従って、ヤマのあげ方も劇団によってさまざまである。芝居中、観客から拍手をもらえるのもこの場面であり、当然ながら拍手の多さがいい役者かどうかを決めるバロメーターともされる。








・ 洋髪【ようはつ】
洋風に結(ゆ)った女形の鬘(かつら)。明治以降を舞台にした、いわゆる新派もので使用する。大衆演劇では時代劇が圧倒的に多いので、芝居で洋髪が見られるのは珍しい。

・ 四綱【よつづな】
劇場の中の四隅(よすみ)で固定し、客席の真上で交差させた綱のこと。そのロープの上に役者が乗って移動したり、ロープの反動で跳躍し、真っ逆さまに反り返る外連(けれん=奇抜さを狙った演技や演出)の技を行う。かつてこれを得意としていたのが「澤村劇団」(現在の「劇団澤村」)で、十八番である『四谷怪談』において、初代座長の澤村源之丞、その跡を継いだ初代・澤村章太郎がお岩に扮し、見事な芸を見せたことで知られる(詳しくは本誌2005年3月号「道」および同号の「あっぱれ舞台一代」を参照してください)。

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